気が向いたら何か書きます

1回/年くらいの更新を目指しますw

ようやっと

FMトランスミッタのキットを組み立てて動かしてみました.
間があいてしまっているので簡単に振り返っておきます.

これまでのあらすじ

T社のDAP(Digital Audio Player)をクルマの中で使おうとして最初はT社純正品を買ったのですがあまりの音の悪さにびっくりして思わず分解までしてしまったなかむらさん.原因はDC-DCコンバータやディジタル部分の同居がいけないのではないかと推定.
その後.S社のFMトランスミッタも購入してみたのですが,やはり音が悪すぎということで,返品してしまいました.
もともとのT社のトランスミッタにはBH1415FというLSIが使われているのですがこれは3線シリアルコントロールなのに対して,BH1416Fというパラレルコントロール*1LSIを用いたキットがあるのでこれを入手して評価してみることに.
ちなみに前回までのエントリは↓のとおり.

キット自体について

AW電子というところで販売しているものでhttp://awelec.hp.infoseek.co.jp/BH14.htmに載っています.このうちのBH1416F基板基本キットとFMステレオ送信機用部品のセットを使用します.
このキット,ちょっと初心者には作るのがキビシイかもしれません.手順どおりに作ろうと思うと,抵抗の切れ端でジャンパをしろといった次に抵抗の取り付けが指示されてたりするんですよ.逆でしょふつー.あとキットに含まれるパーツの定数が回路図と違っていたりして,結局実体配置図を基に組み立てざるを得なかったりとか,コイルは錫めっき線を自分で巻いて作らないといけなかったりとか.で,最初はHバンド*2の方で作ろうとしていたのですが,いろいろやってみても全然動かないんですよね.Lバンド*3ではわりとアッサリ動いたのでこれは発振回路のインダクタンスが大きすぎるに違いないという読みでL1の巻き数を1巻き減らしてみたところ大正解.ちゃんとHバンドでも動作しました.これでわかるかと思いますがHバンドとLバンドを同じ回路のまま動かすことは多分ムリそうです.

組み立て後の評価

まず肝心の音ですが,あまり良くはありません.「サー」というヒスノイズが増えるのはまぁ仕方がないとあきらめるとしても,音楽の種類によってはみょうにひずみっぽくなったりします.過変調かとも思ったのですが調整しても直らないのでそういうもののようです.あと一番悩み深かったナゾの発振音は曲間の無音や音量が小さいときに気になるという程度に軽減したようです.あとみょうにダイナミックレンジが狭いという問題は妥協可能なレヴェルになったみたいです.
DC-DCコンバータは音質の劣化の要因ではなかったようです.というよりはそもそもの音質がそれほど良くないということによって,どうでも良くなっているのかもしれません.
今の時点での基板はこんな感じになっています.

左側のヘンテコな形の基板はT社製のトランスミッタから奪ってきたDC-DCコンバータで12Vから5Vを作っています,この5VはDAPの電源とトランスミッタの電源として使用されます.白色半透明のぐにゃぐにゃした感じに見えるものはホットグルーでコイルが振動するのを防ぐ*4ための加工です.DC-DCコンバータ基板もひとまずホットグルーでくっつけてあります.ケーブルは今のところ基板直出しになっています.
あした適当なケースを見繕って入れてしまおうかなと思っています.

まとめ

BH1416Fを使用したトランスミッタではダイナミックレンジの点ではだいぶん改善されたと思われますが,絶対的な音質という点では満足のいくものではありませんでした.しばらく車載で使ってみて妥協可能か探ってみるしかないのでしょう.
あとFMトランスミッタのキットとしては秋月電子http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-02498/があるのですが,これは音質はどの程度のものなのでしょうね.

ひとこと

放送波と同程度,まではさすがに望まないにしても,思っている以上に音の劣化が激しくて,それはどの製品でも似たり寄ったりなんだということに驚いています.所詮,車載用ということで適当に作られているのでしょうか? 私の要求が厳しすぎるのでしょうか? それとも私の耳がおかしいの?

*1:クロックがいらないので信号的にはとても静かになります

*2:88.0MHz〜89.2MHzを0.2MHzステップ

*3:76.8MHz〜78.0MHzを0.2MHzステップ

*4:振動するとその音がFM電波を通じて聞こえるというちょっぴりフシギな体験ができます:p